鵯越墓園内 徳本上人妙号岩の探索
檜川第二堰堤左岸の袖部分に来た。ここから尾根方面へ登ろうかと思ったものの、なかなかえげつない斜面になっていた。ここは引き下がろう。堰堤天端の高さを維持して南へ戻り尾根に取り付く。
出だしはややキツめの斜面ながら凌ぐには問題なかった。しかし直線的に進もうとすると大きな岩に阻まれる。登っていけないことはなさそうだけど、ここは岩稜の端、南側を巻いて登ることにした。
難儀なところを通過してもさらに岩稜帯があった。しかしここはそこそこに楽そうだ。
岩の上から堰堤を見下ろす。う〜ん、やっぱり高いところは苦手だなぁ。高所耐性がもう少しあれば色々と楽しめるのに……。
一部には開けた場所があって、対岸にある「ひよどりキャニオン」の岩場が見下ろせる。
翻って進むとさらに少々岩場があった。ここが岩稜帯の頂部と言えそう。事前にgoogleマップなどで見ていて少々厳しいかと思っていたけど、まぁ、危ないところは巻けたしあまり問題はなくて良かったなぁ。切り立ったリッジだったら詰んでいたと思う。それでも大きく巻けばここには来れたかな。
さて、ここは台形のような丘地形。ほんの小さなピークがいくつかある。まずは西のピーク。境界を示すプラ杭があるのみ。
周辺を見てみると石柱が斜面に転がっていた。どうも「三田市」「神戸市」と掘ってあるように見える。いや市境がここなわけはないよね。読み違えたかな?
続く小ピークにある境界プラ杭周辺にも何も見当たらない。ピークのいずれかに妙号岩があると踏んでいんだけど……。
台形の尾根の先へ進んで行くと尾根の肩にあたる地点に落石防護網に覆われた大きな岩があった。この左手=東側には墓園内の主要道路=かつての鵯越道が走っている。
初見ではただの大きな岩と思って、スルーしかけ。しかしこれまで何も見当たらないし、どうにも気になってつぶさに岩を見てみる。と!
何やら文字を掘った跡が見て取れる。
これは「南無阿弥陀仏」中の「阿」の部分だろうか。この他にも文字が読み取れるし、とにかくこれが徳本上人の妙号岩に間違いないだろう。
今一度、妙号岩を上から見てみる。すぐそばを道路が走っているし、落石の危険はあるものの、これはとても残念なお姿。
神戸市内の指定文化財にもその名前は伺えない。
ちなみに以前、「神戸市健康局斎園管理課 墓園管理センター」に鵯越墓園内の史跡について問い合わせをしていて、既知の4つ以外のこの妙号岩について聞いていた。その時の回答がこちら。
お問い合せの「徳本上人 妙号岩」は、水無池墓域の南側にありますが、現在落下防止ネットに覆われていて立ち入りはできません。
せっかくお目当てのものを見つけたのになんだか冴えない気持ちのまま……。あんな姿なんてねぇ。
このあとは墓園に出て、鵯越駅にいくのも手だけど、苅藻川の遡行を続けようと思う。斜面をトラバース後、浅い谷筋を追って苅藻川へ下っていく。
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