ザレ場が目立ち始めるころ、風に乗ってハイカーの声が聞こえ始める。馬の背では大きな声を出す人が多いようす。それもまた一興。
比較的大きな無名堰堤を左から越えると砂地。涸れ沢となる。右にも進めそうだけど、ここは直進。
裏返っている、須磨区役所が設置したと思われる「うばめがし」のプレート。ここから破線道通りに左へ上がってしまう。ここは直進だったんだなぁ…。
歩いているときは間違いかどうかはわかっていない。これが探検コースって随分険しいな…くらいの感覚。
眼前に巨岩が迫る。さすがにここら辺りで「これはないな、どこかで間違えたんだろう」と思った。とりあえず登る。
どうせだし、ついでに岩も登っておこう。が、さすがにこれは失敗。ボロボロ剥がれまくる。下流の砂防ダムはやはり必要だろうと思う。
崩れるところをだましだまし登って、なんとか安定した場所に出る。右後方に馬の背が目に入る。どうやら一つの派生した岩稜を進んでいるみたい。
左手は樹木があるんだけど、右手はスパっと切れている。とは言え、死ぬような高さには思えない。しかしあいかわらず岩質は脆い。ここを登った先で、さすがにきつくなってきて左手羊歯のブッシュに突っ込むことにした。踏み抜きに用心しながらトラバース。
破線道の続きと思われる場所に出た。しかしザレ場でどうにもこうにも登りにくい。奥の岩塔手前で右に曲がって斜面を登る。
登ってきたところを振り返る。滑りやすいし、脆いしで…。岩質がしっかりしていたら楽しかったんだろうけど。あの「うばめがし」の分岐には注意しよう。ここから先も少しだけ藪を掻き分ける展開。
縦走路に合流して、馬の背へ下っていく。道中右手、奥に見えるあの稜線を登っていたわけ。
本来辿り着くべき場所はこの道標が示す「水野町」方面。随分派手なルート選択ミスだった。
馬の背を通過して東山手前「スマスマ」道標、ここから右手へ踏み跡を辿る。少し先で東山からの道と合流、快適な尾根をどんどん下る。
ピークを過ぎると壁がなくなって、街から陽気な音楽が聞こえてくる。なんだか須磨っぽい。
スタート地点の「憩いの森」まで戻ってきた。今日は最終最後の地点でルートミスでとんでもないところを登ってしまった。本当に初めての場所、慣れない場所では気をつけないと。
このあと月見山駅ではなく、東須磨寺駅までのんびり歩く。駅舎の看板の一つに「須磨の道」というものがあった。いつか歩いてみようかな。久しぶりの須磨、意外に楽しめた。
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