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(更新日: 2025.03.22) , 2

加納町四丁目 三宮御幸ビルの敷地にある東海銀行の境界標

先日のこと。通勤路である北野坂を下っていると、生田新道と交わる手前、「カラオケ館」と「ドコモが入っているビル」の間に境界標があるのを見つけた。


それがこの境界標。「東海」と書かれた杭が埋まっている。何年も歩いていたのに、今まで気づかなかったなぁ。

この「東海」が示す敷地には「三宮御幸ビル」が建っている。
ビルの所有者は名古屋の会社「株式会社御幸ビルディング」で、会社のウェブサイトの沿革には、

1978年3月1日 東海銀行(現 三菱UFJ銀行)系の不動産管理会社として御幸ビルディング株式会社設立

とある。つまり、この「|東海」が示すのは東海銀行だ。
現在はドコモが入っているが、その前はベネトンだったように記憶している。そのさらに前(あるいはもう一つ前)くらいに東海銀行があったのかもしれない。

当時、私はまだ神戸にいなかったので、詳しいことはわからない。
ちなみに、ビルの北側1階には、その名残を感じさせる「三菱UFJ銀行」のATMがある。


「もう少し何か残っていないかなぁ」と足元を見ながら歩くと、ビルの南西角にそれを見つけた。


真ん中が削れてしまっているけれど、「三重線に東」の東海銀行のマーク。道路側から見ているので「東」の字は上下逆になっているが、確かに「東」の形に削れているのがわかる。


今後もこのビルの所有者が変わらない限り、おそらく境界標は残っていくだろう。
こんな街なかに過去の遺物が残っているのは、なんとも感慨深い。


ところでこのビル、Googleマップの航空写真で見ると面白い形をしている(赤い破線)。ビル間にある扉の先、東の出っ張り部分の角にも境界標が残ってたりして。

というわけで、今回は東海銀行の境界杭の紹介でした。
これ以外にも意外な場所に同じようなものがあるかもしれない。また、足元を見ながらいろいろと歩いてみようと思う。

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コメント

    • isoroku
    • 2025年 3月 22日

    ご無沙汰しております。このような発見、実にたまらないですね。以前の神戸松竹座界隈の路上観察も感動しましたが、三宮にもありましたか…。街角の記憶というのはあやふやなもので、北野坂の入口に東海銀行があったとは完全に記憶からは抜け落ちておりました(手元にあるゼンリン住宅地図1986年版を引っ張り出してみると確かに東海銀行神戸支店とありました)。これからも興味深い発見を期待しております。早速に東海境界石を見に行かねば…。

    • isorokuさん こちらこそご無沙汰しております。
      あるところにはまだまだ残っているんですねぇ。まさかあんな中心部にまで。

      ゼンリン住宅地図1986版とはこれまたw
      そう言われれば、こうした探索にはツールとして大いに活用できそうですね。
      情報ありがとうございます。

      暖かくなってきていますし、ぜひ見に行かれてください!

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