最初の渡渉地点を過ぎて左手の笹の茂みに錆びたフェンスがある。フェンスの中にあるのは摩耶ポンプ場跡。
これは「神戸市水道七十年史」のコピー。画像左端の三角が摩耶ポンプ場。そこから摩耶接合井まで1070m、150ミリ管が続いている。懸垂絶壁をはうように敷設された、この摩耶揚水管は六甲山上簡易水道の工事の中でも最大の難関だったそう。昭和35年10月には施工され、昭和36年の3月31日に完成したそうで、半年で完成したっていうのは驚きだ。
ちなみにいつ頃まで稼働していたのか気になっていたので、以前神戸市水道局に問い合わせをしていた。それによると
いつ頃まで稼働していたかにつきましては、
当時の職員等が退職し定かではございませんが、昭和40年代前半までだと思われます。
とのことで、それだけ苦労して造った設備もわずかな期間しか稼働していなかったんだなぁ。なんだか悲しい。
ポンプ場跡から勢いで生田川まで下ってきた。水質は良くない。左岸からわずかに登ってシェール道に戻る。
徳川道からシェール道に入って二つ目の渡渉地点。ここから生田川を少しばかり上流へ進む。奥には小堰堤。右から越える。
堰堤を越えると川は北へ曲がる。写真右側には小さな沢があって、そこを登っていく。
2段の小滝が現れる。左を登るも泥でズリズリ…。なんとか進む。
続いて4m小滝。これも左をよじよじ登る。
なんとなく二俣。右へ進んでしまう。ここは左だったかな…。
進むとオーバーハングの6m岩壁。水がわずかに滴っている。今一写真ではようすが伝わらない。
滝状の両岸ともに岩壁が広がっていて抜けるのは無理。右から回り込んでいくことにした。これも失敗…。
覆いかぶさる岩壁…頻繁に崩れているであろう場所を巻いていく。今にも崩れそうでヒヤヒヤする。
岩壁を巻ききって登り始めると緑色鉄塔へ至る踏み跡に乗ってしまった。
このまま進むと新穂高西峰に至ってしまう。途中から踏み跡を左手へ離れて三枚岩方面へトラバース。
せめて写真の向こうに見えるリッジに行きたいのだが…滑ってしまったら奈落の底といった感じ。
結果三枚岩の端っこ。ここをよちよち登る無様な展開…。しかしそれはそれで気は抜けない。
とにかく登っていくと天狗岩場が頭上に迫る。三枚岩はこれで2回目。どうも狙ったルートを登れない。経験が足りないのでしようがないか。
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