出だしから笹藪に悩まされる。尾根の中盤までは藪に塗れて、まともに下れない。谷に向かってしまったりして…軌道修正しながら下っていく。
芦屋CCが見えてくるあたりで谷筋を見ると何やら取水設備的な谷止が見えたので、途中から谷に向かって下り始めてここ。何やら見たことがない構造の小さなダムだ。
詳しいことは一切知らないけれど、これは芦屋CCへ引いている水で散水用なんじゃないだろうか…違うかな?どうあれここが長谷(河原ヶ谷)ってわけ。
取水設備のすぐ上で二俣になっている。やや左俣が水量が多いように見えるものの、本流は右。
小滝の1本でもあれば儲けものと思っていたけど、このようにほっそりとした流れだし、そんなものはありそうにもない。小径の跡なども見当たらないけど、今進んでいる左岸は割と歩きやすいか。
「6」とマーキングしてある石柱があるのみで、それ以外は人工物は見当たらない。ちなみにこの谷は神戸市東灘区と芦屋市の境になっている。
それにしても本当に地味な谷。そして両岸が詰まってきた。滝の類もないし、名称があるダムもないしでMuscle的に歩く意味も見い出せず、今日ここに来たのは失敗だったかな…。
そんなことを考えながら谷中を進んでいくとなんだか絶望的な藪が出てきた。まずいなと思い、少し高いところに出て上流を見てみることにした。
あぁこりゃまずい…とても進めそうにない谷を埋め尽くす濃密な藪。一旦下流に戻り左岸の斜面に出ることにした。
左岸の斜面から見下ろす。こうした景色には見覚えがあるぞ…。2015年11月の権現谷、2017年3月の水晶谷左俣、2017年6月の西滝ヶ谷支流。どうしてこうした藪が発生するのか…発生場所の根拠を知りたいところ。素人考えだけど沢筋で大木が育たず、ほとんど水量もなく崩れるほどの傾斜でもない、そうして藪化しやすい植物が育って密生しやすい、とかそんなところだろうか。
左岸の斜面を進むのもしんどくなってきたところ、対岸は杉の植林エリアになっていたので右岸にスイッチした。下草も少なく歩きやすい。左上の稜線は登山道だ。右手には辟易する藪が続いている。
沢筋に沿って源頭附近まで進んでいくと笹藪の一部がぽっかり空いたようになっていた。地図で確認するとその先には破線道があるようでシノキ山(東お多福山)の東にあるピークに続いている。
沢筋を渡ると笹が刈られていて作業道のような感じになっていた。植林エリアへの出入り口になっているようだ。
どうやら長い藪との格闘も終わったよう。何度かシノキ山(東お多福山)は歩いているけど、このピークには寄ったことがなかったなぁ。
ピークから南へ向けて爽快な眺望が広がっていた。なんで今まで立ち寄らなかったのか。下草の感じも含めて六甲の中でも上位に入る展望地だと思う。やや人工的だけど…。しばし休憩する。
ややのんびりし過ぎたか、時間は16:09。東お多福山登山口バス停に向かう。目指すは16:36発のバス。駆け足で下ると15分ほどでバス停に着いた。この展望から15分でバス停ってなかなか稀有な存在だ。
今日は正味1/4が藪の中。実感としては半分藪の中だった。2つのお題はどちらも「良かったなぁ」とは言えないけれど、最後の展望だけは良かったなぁ。
今日歩いた軌跡
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